Otosazu(オトサズ)

原稿を落とさず描き上げる ── 漫画・イラスト制作のスケジュール管理ソフト / はじめにお読みください(3.0.0)

Otosazu は、CLIP STUDIO PAINT のファイルと連動して、ページ(イラストならファイル)× 工程(下書き・ペン入れ・トーンなど)ごとの作業時間を記録するソフトです。 記録がたまるほど「このペースだと何日に完成するか」「締切に間に合わせるには今日なにをどれだけやるか」を正確に出せるようになります。

使える環境

インストールのしかた

Windows

  1. ダウンロードした Otosazu_3.0.0_x64-setup.exe をダブルクリックします。
  2. 「Windows によって PC が保護されました」という青い画面が出たら、「詳細情報」をクリックしてから「実行」を押してください。
    Otosazu は無料のソフトで、有料の署名(証明書)を付けていないために出る表示です。配布ページからダウンロードしたファイルであれば、そのまま進めて大丈夫です。
  3. インストーラーの案内に沿って進めます。管理者のパスワードは必要ありません。終わるとスタートメニューに「Otosazu」が追加されます。

Mac

  1. ダウンロードした .dmg のファイル(Otosazu_3.0.0_universal.dmg)をダブルクリックし、出てきた窓の中の Otosazu を「アプリケーション」フォルダへドラッグします。
  2. アプリケーションフォルダの Otosazu を開くと、「Apple は、"Otosazu" にマルウェアが含まれていないことを検証できませんでした」と出ます。「完了」を押して閉じてください。
  3. 「システム設定 → プライバシーとセキュリティ」を開き、下のほうにある「"Otosazu" は Mac を保護するためにブロックされました」の横の「このまま開く」を押します。 確認が出たらもう一度「このまま開く」を押し、Mac のパスワード(または Touch ID)で許可すると起動します。
    Windows と同じく、有料の署名(Apple への登録)を付けていないために必要な手順です。最初の 1 回だけで、次からは普通に開けます。

はじめの使い方

1. 作品を登録する

Otosazu を開き、作品を追加 を押して、作品の種類を選びます(作品名はあとから変えられます)。

漫画CLIP STUDIO の漫画ファイル(.cmc)を選びます。ページの一覧とサムネイルが読み込まれ、CLIP STUDIO でページを増やしたり並べ替えたりしても、作品を開くたびに自動で反映されます。見開きで描いていて左右のページを別々に管理したいときは「見開きのページを 1 ページずつ管理する」にチェックを入れます(あとからボードの右上でも切り替えられます)。
イラスト.clip / .psd のファイルを 1 つ以上選びます。依頼の連作や、表紙と挿絵などを 1 つの作品にまとめて締切を管理できます。あとから「+ ファイルを追加」で増やしたり、ドラッグで並べ替えたりできます。
ファイルなしぬいぐるみ・模型・小説など、絵以外の制作に。作品名と、パーツや章の名前(1 行に 1 つ。数字だけなら 1〜その数の番号)を入れて登録します。工程は自分のセットを作って使います(下の 7)。
Otosazu はファイルを読むだけで、書き換えることはありません。CLIP STUDIO で開いている最中でも安心して使えます。

2. 作業時間を記録する

「進捗ボード」には、ページ(縦)× 工程(横)のマス目が並びます。これから作業するマスをクリックすると計測が始まります。 右上のタイマーで一時停止・停止ができ、止めると「この工程は完了しましたか?」と聞かれます。

3. タグを付ける

ページ名(ファイル名)の横の「+」から、特徴を表すタグを付けられます。タグは完成予測に使われます(例:コマ多 = 1.3 倍かかる見込み)。 漫画なら「コマ多」「資料必要」、イラストなら「規模:大作」「背景:しっかり」「人数:2〜3人」などを用意しています。見開きページには「見開き」タグが自動で付きます(「1 ページずつ管理する」にした作品では、p4・p5 のように 1 ページごとにタグを付けられます)。 タグの種類や倍率は「設定 → タグ」で自由に変えられます。 記録がたまると、倍率は実際にかかった時間に合わせて少しずつ自動で調整されます。

4. 完成日を見る・締切から逆算する

完成日を見る曜日ごとの作業時間(例:平日 3 時間・土日 6 時間)を決めると、「早ければ/おそらく/遅ければ」の 3 つの完成見込み日を出します。
目標から逆算する締切日を入れると、1 日に必要な作業時間と今日のノルマを出し、「ペン入れの日」「混ぜる」など今日の進め方の案を並べます。気分で選んでください(どれを選んでも完成日は変わりません)。早割・通常など締切をいくつでも登録でき、上のタブで切り替えると、その締切で計算し直します(タブに間に合う見込みも出ます)。

時間は「1時間30分」のように表示します。「1:30」や「1.5h」の書き方がよければ、「設定 → 表示」で変えられます。画面の色(ライト/ダーク)も同じところで選べます(はじめはパソコンの設定に合わせます)。

夜型の方へ:深夜まで作業する場合は、「設定 → 作業時間・休み → 1日の区切り」を朝 5 時などに変えてください。 深夜 2 時の作業が前の日の作業として数えられ、「今日のノルマ」も朝 5 時に切り替わります。

5. 月の予定を見る・カレンダーや紙で持ち歩く

「スケジュール」の「月の予定」タブでは、完成までの作業を日ごとに割り振り、「下書き p9〜p11・ペン入れ p5」のように月のカレンダーで見せます。 1 日の作業量は今日のノルマと同じ考え方で決まります(締切に間に合うなら締切までならし、間に合わなければ作業時間いっぱい)。 何時から作業するかまでは決めません。

進め方ページごと(p1 を全工程 → p2 を全工程 → …)、工程ごと(全ページの下書き → 全ページのペン入れ → …)、日をまたがないように(1 つのタスクがなるべく 1 日で終わるように選ぶ)から選べます。どれを選んでも完成日はほぼ同じです。
カレンダーに書き出すGoogle カレンダーやカレンダー.app などに取り込める .ics ファイルを作ります。1 日 1 件の終日の予定(と締切・完成予定)になり、スマホのカレンダーアプリでも見られます。
印刷・PDF月ごとのカレンダーを A4 横 1 枚ずつ印刷します。PDF にしたいときは、印刷先で「Microsoft Print to PDF」(Mac は「PDF として保存」)を選んでください。

取り込み方の例(Google カレンダー):パソコンのブラウザで Google カレンダーを開き、設定(⚙)→「インポート/エクスポート」で .ics ファイルを選び、取り込み先のカレンダーを選んで「インポート」を押します。 Otosazu 用のカレンダーを作っておき、そこへ取り込むと、ほかの予定と区別しやすくなります。

書き出した予定は自動では更新されません。作業が進んだり予定が変わったりしたら、もう一度書き出して同じカレンダーに取り込んでください。 同じ日の予定は書き換わり、完成が早まって要らなくなった日の予定は消えます(前回書き出した内容を Otosazu が覚えているため。別のパソコンで書き出した場合は消えません)。

6. 統計で見直す

左の「統計」では、全作品の記録から、予測の前提になっている数字を確かめられます。

7. 工程を自分好みにする

工程ははじめ、漫画が「下書き・ペン入れ・トーン」、イラストが「ラフ・線画・塗り・仕上げ」です。 「設定 → 工程」の「漫画」「イラスト」のタブで、ネーム・ベタ・下塗りなどを追加したり、並べ替えたりできます。 追加した工程は、これから登録する作品で使われます。

絵以外の制作には、+ セットを追加 で自分のセットを作ります。名前(例:ガレージキット)と 1 つ分の呼び方(例:パーツ、章)を決め、工程(例:原型・複製・塗装)を足してください。

8. スマホやタブレットから見る

机から離れているときも、同じ家のネットワークにつないだスマホやタブレットのブラウザから、進捗を見てタイマーを動かせます。 「設定 → データ → 別端末から見る」をオンにし(はじめはオフです)、待ち受けるアドレスに 192.168.… で始まるものを選んで、 出てきた QR コードをスマホのカメラで読み取ってください(はじめの 127.0.0.1 は、そのパソコン自身からしか見えません)。 できるのは、進捗を見る・計測の開始と一時停止・停止・完了を付けることです。 マスは押しても計測が始まらず、下に出た札の 開始 で始まります。

初めてオンにしたとき、Windows や Mac が通信の許可を聞いてくることがあります。URL に入っている合言葉が無いと記録は見られません(合言葉は設定から作り直せます)。 遠隔の画面を見ている間は「作業中」として扱われるので、止め忘れの確認は出ません。つながらないときは、パソコンで Otosazu が動いているかを確かめてください。

9. 主催者や編集者に進み具合を見せる

アンソロジーの主催者や編集者など、離れた場所にいる人に進み具合を見てもらえます。 進捗ボードの上の 進捗をシェア →「主催者・編集者に閲覧 URL で見せる」を選び、「進み具合を公開する」をオンにすると閲覧 URL が出るので、コピーするか QR コードを読み取ってもらって相手に渡してください。 相手はブラウザで開くだけで、工程ごとの進み具合・締切・完成見込みを見られます(アプリのインストールは要りません)。 記録が変わるたびに、Otosazu が自動で送り直します。

送るのは、工程ごとの進み具合・ページ × 工程のマス・締切・完成見込み・作業時間と、作品名だけです。 原稿の画像・メモ・タグ・作業記録の一覧は送りません。作品名・作業時間・完成見込み・マスは、チェックを外せば相手に見せずに済みます。 複数の作者を受け持つ主催者は、閲覧 URL を「まとめページ」に貼り付けると、締切の近い順に並べて一覧できます。

閲覧 URL を知っている人は誰でも見られます。見せたくなくなったら URL を作り直す を押すと、今までの URL では見られなくなります。 公開をオフにすると、預かり場所に置いた情報は消えます。パソコンで Otosazu が動いていない間は送り直されないので、相手には最後に送れた時刻が表示されます。

10. アシスタントと分担しているとき

CLIP STUDIO PAINT EX の共同作業機能(Dropbox などの共有フォルダに共同作業データを置く形)でアシスタントと分担している作品は、 Otosazu が共同作業データを読んで、誰がどのページを担当しているかといつ反映したかを進捗ボードに映します。 アシスタントのパソコンに Otosazu を入れる必要はありません。作家のパソコンで、いつもどおり作品を登録するだけです。

共同作業の作品では、進捗ボードの上の行に「共同作業:○人」と出ます。これを押す(または ⋯ →「共同作業の設定」)と反映したメンバーが並ぶので、 メンバーごとに「反映で完了にする工程」(例:背景・ベタ)を選んでください。その人がページを反映するたびに、そのページのその工程が自動で完了になります。 担当しているページとマスには、メンバーの色の印が付きます。メンバー担当のマスは、作家の完成見込みには含めません。

Otosazu は共同作業データを読むだけで、書き換えません。自動で付いた完了を外したいときは、いつもどおりマスの「↺」で外せます(もう一度自動で付くことはありません)。 共同作業データの形式は CLIP STUDIO の更新で変わることがあり、読めなくなったときは「共同作業:○人(読めていません)」と出て、押すと詳しい旨が見られます。

11. ファイルを移動したり、名前を変えたりしたとき

漫画:作品を開くと「漫画ファイルが見つかりません」と表示されます。場所を指定し直す を押して、移動先の漫画ファイル(.cmc)を選んでください(作品一覧のカードからも)。
イラスト:見つからないファイルの行に「⚠ 場所を指定」が出るので、押して移動先のファイルを選んでください。
どちらも、これまでの記録はそのまま引き継がれます。

「作品を追加」から登録し直すと、記録が空の別の作品になってしまうので注意してください。

困ったとき・ご意見

新しい版に入れ替えるとき

新しい版が出ると、Otosazu を起動したときに「新しい版が出ています」とお知らせします。 更新する を押すと、ダウンロードとインストールが自動で進み、新しい版で開き直します。これまでの記録はそのまま引き継がれます。 お知らせは「設定 → データ → 起動時に新しい版を確認する」で止められます。

確認のとき、Otosazu は配布元(GitHub)から最新の版の情報だけを読み込みます。作業記録などのデータを送ることはありません。

手で入れ替えるとき(1.0.0 から新しい版にするときや、お知らせを止めているとき)は、Otosazu を閉じてから、新しいインストーラーをダブルクリックするだけです。アンインストールは不要です。 Mac では、新しい .dmg から Otosazu をアプリケーションフォルダへドラッグして「置き換える」を選びます。新しい版を初めて開くときは、インストールのときと同じ「このまま開く」の手順がもう一度必要です。

新しい版では、記録を保存するファイルの形が変わることがあります(初めて起動したときに自動で切り替わります)。 念のため、入れ替える前に古い版で「設定 → データ → バックアップを作る」をしておくと安心です。

データとアンインストール